(就労移行支援Change)卒業生の今

秋が深まり、朝晩の空気もぐっと冷たくなってきましたね🍁

街を歩くと、マフラーやコートを羽織る人の姿が増え、冬の訪れを感じます。

Changeでは、11月もそれぞれの目標に向かって、一歩ずつ進む利用者さんの姿が見られています。

そんな日々の中で、卒業された方々から「元気に過ごしています」と嬉しいご報告をいただくこともあり、スタッフ一同とても励まされています🌿

 

今回は、その中からお一人、Kさんの近況をご紹介します。

Changeを卒業されてから1年、お仕事にも慣れながら、プライベートでも充実した日々を過ごされています。

休日には演奏会に足を運んだり、趣味のピアノを続けたり、新しい習いごとにも挑戦中🎹✨

時には、Changeを卒業した仲間と集まって楽しく過ごされることもあるそうです。

 

そんな中で参加された教会での演奏会で、Kさんが感じた想いを綴った感想文がとても素敵で、心のあたたかさが伝わる内容でした。

ご本人のご了承をいただき、今回ご紹介させていただきます🌸

 


 

「素晴らしい演奏を聴いて」

卒業生 Kさん


私は教会には通っていませんが、先日の演奏会で一番楽しんだ自信がありますので、僭越ながら、感想を述べさせていただきます。
私は、1994年4月、この教会の牧師さんに結婚式を挙げていただきました。
1996年9月に長女、1999年4月に次女が産まれ、楽しく暮らしていました。

2001年4月、夫の転職のため、県外に転居しました。
2009年夫に肺癌が発症し、治療していましたが、治療の甲斐なく、2012年11月に亡くなりました。
私は、当時高校生と中学生の娘を育てることに必死でした。2015年、長女は国立大学に入学し、家から出て寮に入りました。

次女は、長女と同じ高等学校に入学しました。2018年、次女は、東京の大学に入学し、家から出て下宿しました。今思うと、夫を見送り、娘たちが巣立った後、私は人生の目的を見失っていたのだと思います。何をしたらいいか分からなくなり、自分で考えることをやめ、自立した生活が出来なくなりました。

 

2021年8月に姫路の私の実家に戻ってきました。2021年9月、うつ病と診断され、2022年12月より、就労移行支援Changeに通い始めました。

娘たちより若い人たちと一緒に、就職に向けての訓練をし、2024年7月に、市内の食品加工工場に就職しました。


就職して1年が経ち、仕事にも慣れ、また家族はもちろんのこと、たくさんの人々に支えられ、今の自分があります。最近ようやく自分の感性が戻ってきたかなと思っていたところでした。義母から、教会でヴァイオリンとピアノのコンサートがあるから来ませんかとお誘いがありました。私は、そんなことがあるの?と本当に驚きました。
私は、教会で奏楽をしている義姉と一緒に、教会の一番前の席に座りました。
ヴァイオリニストの方のお話を聞き、海外で活躍されている演奏家の方でも、悩むことは同じだなと、親近感が湧きました。その後、ヴァイオリン演奏「アメージンググレース」を聴きました。


素晴らしい演奏で、音が上に上がって行くのが見えました。音って見えるんだったかなと思った時、自然に涙がこぼれました。
次にヴァイオリンとピアノのコラボ演奏を聴きました。とても癒されました。
中でも一番だったのは、ピアニストの方がショパンの「バラード第1番」を演奏されたことです。
日本では、羽生結弦選手がスケートで使用した曲として有名になりましたが、私はそれ以前からこの曲を知っていて、大好きな曲でした。


生演奏で、こんなに至近距離でこの曲を聴いたことがなかったので、とても興奮しました。魂が震えるとはこういうことなんだなと思いました。
凄いなあ。こうやって弾くんだ。呼吸の仕方、身体の動かし方まで分かる。例えるのは難しいですが、ジェットコースターよりもすごい感じ。私はバイクに乗ったことは無いけれど、2人乗りでバイクの後ろに乗せてもらっている感じ。でも本当にバイクに乗っていなくてよかった。きっと最後の方で飛ばされていたわ。


この感想を、後日、義母に言ったところ、「何を言っているのか分からないわ。」と言われました。

ピアノを昔から一緒に習っていた友達は、分かってくれましたが。
「マイウェイ」は、まっすぐで、とても安心感に包まれました。
自分の人生は終わったと思ったことはありましたが、人生はまだまだ続くんだなと思いました。


最後に、リストの「愛の夢」を聴きました。この曲は、1994年の結婚式の披露宴で、私が弾いた思い出の曲でしたが、義父母も義姉も誰も覚えていませんでした。本当に弾いただけで、聴かせる演奏ではなかったなと反省しました。


演奏が終わって、ピアニストの方のサインをもらった時、もうこんなことは二度と起こらないと思い、思い切って英語で話しかけました。

日本では、中学から高校まで最低6年間英語を勉強しますが、片言の英語しか話せませんでした。情けなかったです。

何かを感じ取ってくれたのか、また来るよみたいなことを言ってくださいました。私は今度会えるまでに英語を話せるようになろうと決心しました。
そして、小学生の時、「ドナウ川のさざ波」という曲を弾いて、ヨーロッパに憧れたのを思い出しました。いつか行ってみたいです。
フェイスブックで、今回のピアニストの方のスペイン語の歌を聴き、言葉は分からなくても情熱的な愛の歌だと分かりました。私も、もっと表現力を付けた演奏が出来るようになりたいと思いました。


夢がたくさんできました。お二人の演奏によって、人生が広がりました。ありがとうございました。


2025年10月   

 


 

Kさんの言葉には、「挑戦を続けること」や「自分を信じること」の大切さが込められていました。
卒業後も、好きなことや新しいことに前向きに取り組む姿が、とてもまぶしく感じます。
Changeは、これからもKさんの“これからの一歩”を応援しています🌈

 

就労移行支援事業所Changeでは、就職までの支援だけでなく、卒業後も仕事や暮らしの中で自分らしさを見つけ、笑顔で日々を過ごしていけるよう、卒業後も温かく見守っています🌿

見学や体験も随時受け付けていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください📩
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